日本医科大学 "外科" 総合サイト

各教室の紹介

日本医科大学 心臓血管外科学教室

 日本医科大学 心臓血管外科は大正13年に日本医科大学付属飯田橋病院に開設された外科学教室に源流を持つ、96年間の伝統を誇る外科学教室です。最初の心臓手術を1964年に行い、50年以上の歴史がある国内でも有数の施設です。この間、10,000例ほどの心臓血管外科手術を行っており、対象となる疾患は先天性心疾患、冠動脈疾患、弁膜症・不整脈、大動脈疾患、末梢動静脈疾患、ペースメーカなどのデバイス感染マネージメントです。

【技術の習得】

 外科医にとって最も大切なことは、確実な手技、技術の習得です。心臓血管外科は内視鏡を用いた低侵襲手術も行っておりますが、開胸手術も数多く行っております。自らの手で切開し、縫合、結紮することはとても重要です。十分な開胸手術を経験し、内視鏡手術へと移行してゆきましょう。外科、心臓血管外科専門医の早期習得を目指しています。

心臓血管外科
【Academic Surgeonの育成】

 心臓血管外科手術は緻密です。病変や心機能などを正確に評価し、綿密な計画を立てて手術に望みます。そのためには日頃から感覚だけで手術するのではなく、客観的な視点で病態を評価し、エビデンスに則り手術しましょう。さらに科学者としての視点から新しい治療に挑み、さらにそれを客観的に評価することが必要です。

 Academic Surgeonの育成を重点目標としていますが、一朝一夕にはAcademic Surgeonは育成できません。日々の臨床トレーニングとともに、学位研究、海外留学を経験して成長してゆくのです。心臓血管外科学教室は最大限のサポートをします。

 現在、当科大学院では再生医療、iPS細胞研究、不整脈の外科治療、冠動脈バイパス術、大動脈瘤治療、シミュレーション医学に関する多くの研究テーマが同時並行して進行しています。興味がある分野で医学博士取得が可能です。 その上、多くの教室員がアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツの一流施設への留学を経験しています。

【真のハイブリッド治療】

 循環器内科、放射線科と合同に手術するハイブリッド治療を積極的に行っております。新たな補助循環デバイス「IMPELLA」や経皮的大動脈弁置換術(TAVI)、ステントグラフト治療を集学的に行っております。さらに高度救命救急センターと腹部大動脈瘤破裂症例への緊急手術室での手術、外科系診療科との合同手術は年間10-20症例ほどになります。

心臓血管外科
【低侵襲手術への取り組み】

 心臓血管外科手術の低侵襲化を推進しています。当院では心拍動下冠動脈バイパス術、左小開胸心拍動下冠動脈バイパス術、右小開胸・胸腔鏡下での大動脈弁・僧帽弁手術、小開胸心房細動手術を積極的に行っております。またはステントグラフトやTAVIなどのハイブリッド治療を診療科の枠を超えたチームとして行っています。ぜひ、一緒に経験しましょう。

【教室の雰囲気】

 心臓血管外科 教室員は皆、情熱的で温かく、気さくです。また、自由に伸び伸びと発言する環境が整っています。外科医としてのスキルを学びつつ、心臓血管外科特有の治療方針、手術技術、集中治療、医療工学機器など幅広い最先端の知識をもった医師の育成を目指して指導していきます。

心臓血管外科

日本医科大学 内分泌外科学教室

内分泌外科の特徴

 内分泌外科学は甲状腺、副甲状腺、副腎といった内分泌臓器の疾患を臓器横断的に取扱います。様々な機能性疾患腫瘍性疾患があり、その診断と治療にはきわめて高い専門性が要求されます。内分泌外科専門医は外科専門医を基盤とするサブスペシャリティとして、日本外科学会および専門医機構から正式に認められています。

当科の特徴
① 豊富な手術件数

 年間360例を超える手術があり、専攻1年目から術者としての研修を行うことができます。内視鏡補助下甲状腺手術の症例数は国内でも上位です。

② 主体的な研修

 数多くの症例について、主体的に病態を検討し、診察・検査を行い、治療方針を考えることができます。カンファレンスなどを通じて指導医からフィードバックを得ることで、より効果的に研修することが可能です。

③ 若手外科医が多く働きやすい環境:

 若手医師が多く、女性外科医も大勢おります。アットホームで、とても働きやすい職場です。個々の生活状況に配慮したバックアップ体制、ワークライフバランスの充実にも努めています。

④ 多数の活躍の機会

 国内学会での発表の機会もふんだんに与えられます。さらに、国際学会での発表や英語論文作成指導も行い、グローバルな人材育成を目指しています。

*その他、詳細については当科のホームページをご参照ください。

日本医科大学 呼吸器外科学教室

 肺癌を中心に胸部疾患に対して、胸腔鏡を用いた低侵襲手術から、局所進行肺癌に対する拡大手術、早期肺癌に対する光線力学的治療、気道狭窄などに対する気管内インターベンションまで幅広く治療をしています。特に今年から手術支援ロボットによる手術を本格的に開始する予定です。 また、「肺がん専門」集団の呼吸器内科、最新の放射線治療装置を駆使する放射線科との強固なチームワークで、集学的治療を行っています。

呼吸器外科学教室
外科専門医取得

 「日本医科大学外科専門医プログラム」に沿って外科研修を行います。日本医科大学付属病院、以外に付属病院である武蔵小杉病院、多摩永山病院、千葉北総病院や、他の関連病院で一般外科研修を行い、診断、外科手術手技の習得に励みます。

呼吸器外科学教室
呼吸器外科専門医取得

 外科専門医プログラムの中に、呼吸器外科専門医取得に向けたプログラムと連動できるようになっており、国立がん研究センター東病院での修練も行うことができます。外科腫瘍学、外科病理学などの知識の習得もあわせて行い、呼吸器外科専門医を取得します。

大学院

 社会人選抜試験制度を利用し、大学で助教の身分のまま、大学院生として研究に励むことが可能です。後期研修終了後、大学院に入学し、「医学博士」と「呼吸器外科専門医」の2つの取得に向けた研鑚をすることができます。 若手外科医が、働きやすく、勉強しやすく、患者さんのための医療を実践できる環境、女性外科医が安心して、育児と仕事が両立して活躍できるようなシステム、環境整備を行っております。

呼吸器外科学教室

日本医科大学 消化器外科教室

断らない・諦めない医療

 食道、胃、十二指腸、空腸、回腸、大腸、肛門、肝臓、胆道、膵臟、門脈、脾臓などのありとあらゆる消化器に関する疾患を対象とし、主に手術による治療を行っています。平均して1日当たり70人前後の入院患者さんを常時診察し、年間1,400 件以上の手術を行っています。
 また、当診療科では、どのような患者さんも決して断ることなく受け入れ、最後まで諦めないことを心掛けています。そのため、「手術ができない」と言われるような難しい患者さんも多く受診されています。患者さんが当院で手術し、喜んで帰っていかれるのを見るのは医師として至極の喜びです。

大学院教授 吉田 寛

消化器外科教室
前列中央が吉田寛大学院教授
消化器外科教室
「豊富な手術件数」 

 食道から直腸・肛門にいたる全消化管、肝胆膵と脾臓を含めた消化器疾患を専門とし、取り扱う疾患は急性腹症に代表される腹部救急疾患から消化器悪性腫瘍まで多岐にわたり、その手術件数は年間1,400例を越えております。 臓器別に診療グループを構成し、各分野の治療成績の向上を目指すのみならず、各臓器の診療グループが密接に連携して総括的に一人一人の患者の皆様の診療にあたることを大切にしております。さらに、他科との連携により併存疾患を有するハイリスク症例に対しても積極的に治療を行なっております。このような診療体制の中、多くの学会の専門医・指導医のもとに幅広く診療技術を習得できる体制が整っています。

消化器外科教室
消化器外科教室
「楽しく働き・熱心に学ぶ」

 「楽しく働き・熱心に学ぶ」 将来の消化器外科医療を担う「人材」を一人でも多く輩出するために,外科専門医取得を最初の目標とし、消化器外科専門医,内視鏡外科技術認定医,肝胆膵外科高度技能専門医などの資格や学位取得に向けたシームレスな教育の実践に取り組んでいます。「楽しく働き・熱心に学ぶ」をモットーに、可能な限り本人の意志を尊重し、個々の医師としての人生設計を教室全体でサポートします。 これから求められるのは、深い(垂直型)専門的知識と実践力を有するのみならず、他の領域にもわたる幅広い(水平型)臨床能力を兼ね備えたバランスのとれた外科医であると考えています。当教室では、手術手技や新しい医学医療技術を学び習熟することは当然のことですが、さらに、「人を思いやる心」を重んじた医学教育に力を注ぎ、患者さんの心理的側面や、置かれた社会的背景にも十分配慮できる外科医の育成を進めています。

消化器外科教室
消化器外科教室

日本医科大学 乳腺外科学教室

 日本医科大学乳腺外科学教室は、乳腺専門医として臨床・教育・研究の3分野で活躍し、患者さんからも医療従事者からも信頼される医師を育成することを大きな目標としています。
 乳腺外科は、手術だけではなく、画像診断、病理学的細胞および組織診断、内分泌療法、化学療法、分子標的治療などの全身薬物治療、放射線治療、緩和治療など多岐にわたり、奥の深い分野です。当教室では、乳腺疾患の診断、治療において広く深く勉強するには格好の環境が整っています。

【当院乳腺科の特徴】
① 豊富な手術件数

 年間300例超の症例を実施しています。早い段階から術者としてトレーニングが可能です。

乳腺外科学教室
② 希望に沿った外科研修プログラム→スムーズに資格や専門医を取得可能

 専攻医の外科研修の3年間、乳腺外科のほか、消化器・心臓血管・呼吸器・内分泌・小児、外傷などの各外科分野において柔軟にプログラムを組み、幅広い診療経験を積みつつ、スムーズに外科専門医を取得できるようにバックアップします。

取得できる資格・専門医: 検診マンモグラフィー読影認定医師、乳房超音波医師、外科専門医、乳腺認定医・乳腺専門医、がん治療認定医、オンコプラスティックサージェリー実施・責任医師

③ 充実した教育環境

 毎週行われる術前乳腺病理合同カンファランスでは、乳腺病理専門医の解説のもと、病理標本と画像検査との整合性を確認しながら、術式を含めた治療法を検討しています。また実際に病理標本の作成や標本を見ながら病理レポートの記載作成に携わる機会も新たに設けるようにしました。乳腺病理専門医の指導のもと乳腺病理をより身近に感じながら学ぶことができます。また、薬物療法に関しても、乳腺腫瘍内科医の伊藤良則先生とともに、様々な合併症を抱えた症例や薬物治療抵抗性を示す症例についての検討を行う、ケモカンファレンスを月に2回行っています。手術だけではなく、乳腺病理や薬物治療を日頃から学ぶことができます。

④ 楽しく働きやすい環境

 乳腺科はワークライフバランスも大切にしています。
 当科では、グループの中で各個人のスケジュールを共有しながらチームで診療にあたっているため、個人への負担軽減につながっています。そのため、有給休暇を取得しやすい環境が整えられています。また、女性医師は、出産、育児などのライフスタイルの変化もあり、それらの両立は最重要な課題と考えます。院内の女性医師へのバックアップ体制(院内保育、ベビーシッター派遣病児保育支援、『短時間勤務女性医師制度』)以外にも、乳腺科としても勤務継続可能となるようにサポートしています。

乳腺外科学教室
⑤ 研究や海外留学・国内留学の推奨

 臨床、基礎、または両者に関わる研究に携わり、医学博士号を取得することの他、数年の海外留学や国内留学により、臨床及び基礎研究に専念することも奨励しています。